投資信託

NISAにもおすすめ!金(ゴールド)投資信託を保有した方がいい理由

  • 金が上がってるって聞くけど、これからどうなの?
  • 金の投資信託はどれがおすすめなの?
  • 金の投資信託でNISAは使うべきなの?

こんな悩みを解決できる記事になっています!

実際に20個ほどの金(ゴールド)の投資信託を比較してみて、おすすめの金(ゴールド)の投資信託を3つ紹介しますので、参考にしてみてください。

この記事を読んでいただければ、資産運用の選択肢が増え、将来の資産形成に前向きに取り組めるようになると考えます。

記事前半では金投資の知っておきたい知識を解説し、後半では具体的におすすめの金の投資信託などもご紹介していきますので、じっくり読み込んでくださいね!

執筆者
  • 証券会社勤務15年
  • 累計担当顧客数2,700名
  • 個人投資家を中心に資産運用のアドバイスをしてきました。

金(ゴールド)の5つの特徴

最初に、知っておきたい金(ゴールド)の特徴をお伝えします。

  • 実物資産ー宝飾品・工業用といった実物資産として価値がある
  • 利息・配当がつかないー株式・債券などと異なり、金利などの収益の源泉がない
  • 米ドルの代替ー基軸通貨米ドルと代替関係にある
  • インフレヘッジーその希少価値からインフレ対策として保有されてきた
  • 有事の金ー戦争など地政学リスクが高まる局面で退避先とされてきた

この5つの特徴がわかると、金価格の動きの背景が理解できるようなるので、覚えておくといいですね。

金(ゴールド)はこれから投資しても大丈夫?

金は長期的に上昇が期待できる資産です。

金は生産できる量が限られていることにより、希少性が高いという特徴が根本にあります。

実際に金の推定埋蔵量は約59,000トンと言われており、2022年の年間生産量は約3,628トンだったので、同じような生産量が今後続けば、約16年しか採掘ができないことになります。

したがって、金の価値は今後も高まっていくことが予想されます。

ニューヨーク商品取引所の金先物価格から作成

中央銀行の存在と金

もう一つ金の価値が高まっていく要因として、中央銀行の存在があります。

世界の中央銀行の年間購入量は過去最高水準となっており、今後も旺盛な需要が続くと予想されています。

中央銀行が金を買うのは、地政学リスク的な不確実性やインフレ、米ドルへの信頼低下を背景に、外貨準備の安全性と分散を確保するために米ドルの代替通貨として保有している側面があります。

今後もインドや中国などの新興国の中央銀行を中心に金が買われ、価格の上昇要因になることが予想されます。

米国の金利低下と金

中期的には、今後米国の金利が低下していくことが予想され、金の上昇が期待できます。

先の特徴でも説明しましたが、金は利息を生まないため金利が低下すると、相対的に価値が高まります。

ニューヨーク商品取引所の金先物価格と米国債10年利回りから作成

上のグラフは金価格と米国長期金利を比較したものです。米国長期金利が低下する局面では、金価格は上昇しやすい傾向があることが見てとれます。

今後米国中心に徐々に金利が低下していくとすると、金価格が上昇する要因が強まると言えます。

金(ゴールド)投資信託と金現物との違い

金現物と比較して、金の投資信託は税制面、保有面で手軽というのが特徴です。

金現物の売却益は給与所得と合算され総合課税の対象となり、年間50万円を超える場合は確定申告が必要になるのに対して、投資信託は特定口座(源泉徴収あり)で発生した売却益は確定申告不要であるほか、NISAも活用できます。

つまり、手軽に投資することを考えると、投資信託がおすすめです。

金(ゴールド)投資信託のメリット・デメリット

金の投資信託のメリット

金の投資信託に投資するメリットは主に3つあります。

  1. 分散投資効果
    • 金は株式など他資産と異なる動きをすることが多く、組み合わせて分散投資することにより、リスクを抑えられる効果があります。
  2. 不確実性の高まりに対するリスクを軽減
    • 金融危機など市場の不透明感が高まる環境においても、選好される傾向があり底堅く推移することが期待できます。
  3. インフレへの備え
    • 実物資産としてそのもの自体に価値があるため、物価上昇に対応する手段として有効です。

金の投資信託のデメリット

ここでは金の投資信託のデメリットを2つお伝えします。

  1. コストがかかる
    • 投資信託によって率は異なりますが、運用管理費用がかかることは理解しておきましょう
  2. 配当金や利息のような定期的な収入は期待できない
    • 金自体は配当金や利息を生まないので、金の投資信託も決算日があって分配金は出す可能性はありますが、基本的には価格の上昇を狙って運用するものだと認識しておきましょう。

NISA対象の金(ゴールド)投資信託

主なNISA成長投資枠対象の金の投資信託を以下の表にまとめました。

ブラックロック・ゴールド・ファンド、ブラックロック・ゴールド・メタル・オープンAコース/Bコースは、南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカ等の金鉱企業の株式を投資対象としています。金の価格と同じ方向に動きやすいですが、より変動が大きくなる傾向あるので、注意が必要です。

株式などと分散投資することを考えると、通常の金価格に連動する投資信託をおすすめします。

金(ゴールド)投資信託を選ぶときのポイント

コストを低いものを選ぶ

株式で運用する投信とは異なり、金の投資信託は値動きに大きな差がないため、コスト(運用管理費用・信託報酬など)によって実績に差が出てくる傾向があります。

したがって、なるべくコストの低いものを選択することをおすすめします。

為替ヘッジあり・なしを理解する。

為替ヘッジとは為替の影響を軽減することです。金の投資信託はドル建てで運用するものがほとんどなので、米ドルの為替の影響を受けます。

為替のリスクを軽減することは良いように思えますが、為替の影響を軽減するためにコストがかかっています。通常は国内の金利と投資する海外の金利差分のコストがかかります。現在は日本の金利が低く、米国など海外の金利が高いためコストが高くなっています。

今後日本とアメリカの金利差は縮まっていくことが予想されるので、為替ヘッジありのコースも選択肢だと考えますが、コストがかかっていることは認識しておきましょう。

NISAでおすすめの金(ゴールド)投資信託3選

SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)/(為替ヘッジなし)

金の投資信託の中では運用管理費用が0.1838%と最も低く、その分直近の実績もやや高くなっています。

金の投資信託は株式で運用するような投信と違って価格はほぼ同じように動くため、コストが低い分パフォーマンスが良くなっていますね。

取り扱いがSBI証券と松井証券しかないので、口座がなければ口座の開設が必要です。

ただ、コストを重視する方にはおすすめの金の投資信託です。

ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)/(為替ヘッジなし)

投資信託の規模が大きめのほうが安心という方には、おすすめの金の投資信託です。

実際に為替ヘッジありとなしのコースを合わせると、純資産総額が2,500億円を超え、金の投資信託の中ではトップクラスに規模の大きい投資信託です。

運用管理費用は0.844%とやや高めですが、2024年も資金流入は続いており、人気の金の投資信託になっています。

ゴールドファンド(為替ヘッジあり)/(為替ヘッジなし)

コストも低めで規模も大きめの方がいいという方におすすめです。

運用管理費用が0.507%とやや低めで、為替ヘッジありとなしのコースを合わせると、純資産総額は650億円ほどになっています。

リターンもコストが低い分やや高めになっており、規模もある程度大きく安心感がある金の投資信託かと思います。

金(ゴールド)投資信託の注意点・リスク

金利上昇時に下落するリスクがある

先にも説明しましたが、金自体は利息・配当がつかないため、金利が上昇すると相対的に魅力が薄れます。

長期的には上昇は続くと思いますが、短期的には金利の上下によって変動するリスクがあることは覚えておきましょう。

為替が円高にすすむことにより、下落するリスクがある

金の投資信託は米ドル建てのものがほとんどなので、円高米ドル安になった場合は下落の要因になります。

為替ヘッジありのコースを選択すると、為替の影響を軽減することはできますが、為替ヘッジコストがかかるので注意しましょう。

金(ゴールド)投資信託はつみたてはできるか?

金の投資信託でつみたてはできます。

ただし、NISAを利用する場合、つみたて投資枠対象のものはないので、成長投資枠を使ってつみたてすることになります。

NISAを利用するおすすめの証券会社

結論からいうと、ネット証券がおすすめです。

ネット証券の場合、買付手数料がかからないところも多いので、大手のネット証券を選ぶと良いでしょう。

まとめ

  • 金は長期的に上昇が期待できる資産なので、NISAを利用して投資することはおすすめ。
  • 他の株式の投資信託と組み合わせて保有することも分散投資効果があり有効。
  • 金の投資信託は値動きに大きな差がないため、コストの低いものを選ぼう。
  • 金の投資信託は分配金は期待できないので、長期的な上昇を狙って運用しよう。
  • 大手ネット証券会社は買付手数料がかからないので、買うならネット証券がおすすめ。

留意事項

  • 投資信託はリスクを含む商品であり、運用実績は市場環境等により変動し、運用成果はすべて投資者の皆様のものとなります。投資元本と利回りが保証された商品ではありません。
  • 買付する場合は、投資信託説明書(交付目論見書)等の内容(商品性、リスク、コストなど)を十分に理解し、最終的にはご自身で判断ください。
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